2021年フィギュアスケート世界選手権大会

いやー、久々に凄いモノを観ました!  男子シングル、ネイサン・チェンの圧巻のフリー演技!  そして、今季シニアデビューの鍵山優真の見事な演技と銀メダル!  同じく17歳でシニアデビューした羽生結弦の世界選手権デビュー銅メダルの上を行く、素晴らしいデビューでした。 羽生結弦がフリーのジャンプが乱れて銅メダルに終わったのは残念でしたが、見ごたえある演技だったし、ほんと、高次元の凄い戦いを観ることができて、大満足です。

女子シングルは、ロシアのトゥクタミシェワの復活の銀メダルが嬉しかった!  銅メダルのトルソワの4回転だらけのプログラムは驚異的だったし、失敗しても4回転を飛び続ける心の強さは、さすが、プルシェンコ様に弟子入りするだけのことはあると感心しました。 日本勢は残念でしたが、北京オリンピック3枠獲得はさすがだし、宮原知子のレイバックスピンの美しさは群を抜いてたと思います。

今回は、中国のハン・ヤンを知ったのが大きな収穫。色気のある美しいスケーティングに惹かれました。ロシアのコリヤダのスケーティングも美しかったけど、色気という感じではなかったですね。

思えば、男子シングルは「男の色気」を感じさせる選手をずっと贔屓にしてきました。 五十嵐文男、ブライアン・ボイタノ、フィリップ・キャンデロロエフゲニー・プルシェンコ高橋大輔、そして、今日知ったハン・ヤン。ボイタノのイーグルはまさしく王者のイーグルだったし、プルシェンコのスケートは皇帝プルシェンコの呼び名に相応しい風格だし、大ちゃんの華麗なるステップは絶品!! 羽生結弦は別格で美しいけど、私の求める「男の色気」とは路線が違うので、世間の熱狂度に少し冷めて観ているところがあります。むしろ、ライバルのネイサン・チェンの方が好みのスケーターだったりします。

私がフィギュアスケートを好きになった原点は、サラエボ五輪のトービル・ディーン組のボレロを観たことです。今も「伝説のボレロ」と語り継がれる、あのボレロ。当時、大学生でアパート住まいだった私は、先輩のお下がりの白黒テレビでボレロの演技を観ました。余りの美しさに衝撃を受け、画面から目を離すことができませんでした。あの衝撃は今も忘れることができません。

そういえば、今日の世界選手権、番組最後のBGMはボレロでしたね。というか、民放のフィギュアスケート番組は、いつもボレロで番組を締めくくってるような気がする。あれもきっと、誰もがトービル・ディーンのボレロを忘れられないが故なんだろうなぁ。